補助金・税金関連

5分でわかる!こどもみらい住宅支援の進め方と注意点

建築主にとって、一生に一度になるであろう住宅購入では、失敗や後悔はしたくないと思うものです。

間取りや方角ひとつとっても、しっかりと時間をかけて調べ、相談し決めていかれるものだと思います。

それでも最後にはコストとのバランスを取っていかなければなりません。

理想や希望を詰め込んだ住宅というのは非常に高価なものになり、予算の枠に納めるために理想と現実を天秤にかけていきます。

一生に一度ということは、長く暮らすことを前提としているため、住宅そのものの耐久性や長期的に見たランニングコスト、健康に及ぼす影響なども加味しながら計画は進みます。

そんな建築主をサポートする支援事業として2021年には「グリーン住宅ポイント制度」が始まり、終了間際には非常に多くの利用者が殺到するかたちになりました。

それを引き継ぐ形で2022年度は「こどもみらい住宅支援事業」が実施されます。

グリーン住宅ポイント制度の大きな違いとしては、ポイント交付から現金交付になった点と、補助金の支払先が登録事業者になった点です。

「こどもみらい住宅支援事業」でもリフォーム工事に関する補助はありますが、今回は新築に関する補助金に絞って解説していきたいと思います。

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こどもみらい住宅支援で受け取れる補助金額

こどもみらい住宅支援では新築の注文住宅または分譲住宅の取得に最大100万円が補助され、その条件もグリーン住宅ポイント制度と比べて比較的低く設定されています。

例えば前回のグリーン住宅ポイント制度で、同等の100万ポイントを取得するためには高い省エネ性能があることに加えて、建設地域に関する条件やいくつかの特例条件を満たす必要がありました。

その点、こどもみらい住宅支援では住宅の省エネ性能の高さで補助額が決まるといった、かなりシンプルな仕組みになっています。

補助金額は住宅の省エネ性能によって次の様に3段階に分かれます。

現行の省エネ基準(22年1月現在)に適合する住宅には60万円/戸、長期優良住宅など高い省エネ性能を有する住宅には80万円/戸、ZEHシリーズの基準を満たした住宅には100万円/戸の補助金が交付されます。

これをまとめたのが次の表になります。

①ZEH / Nearly ZEH / ZEH Ready / ZEH Oriented を満たす住宅

■補助金額:100万円/戸

■確認書類
・BELS評価書(ZEHマークやZEH-Mマークが表記されたもの)

②高い省エネ性能等を有する住宅

■補助金額:80万円/戸

■確認書類
・認定長期優良住宅
・認定低炭素住宅
・性能向上計画認定

③省エネ基準に適合する住宅

■補助金額:60万円/戸

■確認書類
・こどもみらい住宅支援事業補助金住宅証明書
・省エネ基準への適合性に関する説明書
・設計住宅性能評価書、建築住宅性能評価書
・建設住宅性能評価書
・BELS評価書(一次エネルギー消費量基準、外皮基準共に適合と表示されたもの)
・フラット35S適合証明書と竣工現場検査申請書、適合証明申請書(すべての面)

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こどもみらい住宅支援の対象者と条件

こどもみらい住宅支援が対象としている利用者の条件は「若者世帯」か「子育て世帯」が自ら居住することを目的に新たに「工事請負契約をする住宅の新築」か「売買契約をする新築住宅の購入」になります。

「若者世帯」と「子育て世帯」の定義は下記のようになっています。

若者世帯
申請時点において入籍が終わっており、ふたりのうちどちらかが39歳以下であること

子育て世帯
申請時点において18歳未満の子供を有する世帯

※どちらの年齢も令和3年4月1日時点の年齢で判定する

新築住宅の購入については宅地建物取引業の免許を有する事業者からの購入に限られ、完了検査済証の発出日から1年以内であり、人が住んだことのないものに限られます。

建設地域に関する制限は、土砂災害防止法に基づく土砂災害特別計画区域に立地する住宅は対象となりませんので、あらかじめ各自治体などのサイトなどで情報を確認しておきましょう。

こどもみらい住宅支援と併用できない補助金

また、こどもみらい住宅支援は併用できる補助金と併用できない補助金があります。

併用できる代表的な補助金
  • すまい給付金
  • 住まいの復興給付金
  • 外交部の木質化対策支援事業
併用できない代表的な補助金
  • 地域型住宅グリーン化事業
  • ネット・ゼロ・エネルギーハウス支援事業
  • ネット・ゼロ・エネルギーハウス化による住宅における低炭素化促進事業

住宅の本体工事の全部や一部を対象とする国の他の補助金とは併用できないという考えがベースになっています。

大きなメリットと知っておきたいデメリット

どんな補助金にも言えることですが、どうしても戻ってくる補助金額に期待が高まり、お得感が先行しますが、補助金を取るには相応の手間や費用がかかることも理解したうえで進めていきましょう。

補助金を取得するために係る主な費用は

  • 住宅の省エネ性能確認するための計算費用
  • 省エネ性能の高い建材への変更で上がる建築コスト
  • 申請機関での審査費用

などがあります。

他にも申請手続きを自分でやるのか、誰かに頼むのかによっても手間と費用のバランスが変わります。

場合によっては受け取れる補助金が思ったより手元に残らなかったといった不満や、追加費用が補助額を超えてしまったなんてこともあるかもしれません。

高い省エネ性能の住宅には多くの補助金が出ますが、それは省エネ性能の高い住宅ほどそこに係る費用も増えるということでもありますので、あらかじめ受け取れるであろう金額の試算を具体的に行っておくと良いでしょう。

知っておきたいお金に変えられない価値

こどもみらい住宅支援で得られる金額的なメリットの他にも省エネ性能の高い住宅で暮らすことのメリットや所有することのメリットがあることもおさえておくと良いでしょう。

省エネ性能の高い家で暮らすメリット

省エネ性能の高い住宅は魔法瓶の様な構造になるため、少ないエネルギーで室内を冷やしたり温めたりできるようになり、夏の冷房コストや冬の暖房コストを抑えられます。

また、断熱性能が高く暖かい家では、ヒートショックや高血圧の予防になるなど住む人の健康づくりにもつながります。

太陽光発電システムや蓄電池などがあれば、停電時や災害時にも快適に過ごせるようになるなどのメリットが考えられます。

不動産価値におけるメリット

長く住むために付加価値が高い家というのは、不動産価値が下がりにくいという特徴もあります。

年月とともに価値が目減りしていくと言われている不動産ですが、SDGsなどでも注目があつまっている持続可能性が高い不動産には投資家の資金が集まりやすい世の中になりました。

省エネ性能の高い住宅とそうでない住宅では、同じように同じ年月使用した場合、省エネ性能の高い住宅の方が不動産価値は高く、手放す際にも省エネ性能の高い住宅は選ばれやすくなるというメリットも加味して検討を進めましょう。

もらえないと困る補助金の期限と流れ

補助金の特徴や概要が分かったところで、大事な流れについてもポイントを押さえていきましょう。

こどもみらい住宅支援の流れを簡単にまとめると事業者登録、着工、交付申請、完了報告の4つに大きく分けることができ、それぞれには期限が定められています。

また注意しなければいけないのが、こどもみらい住宅支援に関する申請の手続きは事業者登録を行った事業者が交付申請、完了報告の手続きや、補助金の受け取りから建築主への還元までを行うというところです。

事業者登録、着工、交付申請、完了報告をひとつずつ詳しく見ていきましょう。

①事業者登録

期間:令和4年1月中旬~遅くとも令和4年10月31日まで(予定)

この期間のうちに事業者登録を済ませておく必要があり、登録されていない業者による補助金の申請は行えませんので事前に済ませておくようにしましょう。

1つのプロジェクトに複数の登録事業者がいる場合には1社が代表して手続きや補助金の受け渡しを行うことになります。

②着工

期間:事業者登録~令和4年10月31日までに着工

注文住宅は工事請負契約後、分譲住宅は売買契約後に行われる工事であること、契約は工事請負契約も売買契約も令和3年11月26日以降に締結したものに限る。

また、根切り工事や基礎杭打ち工事の着手も①の事業者登録後であることとされています。

③交付申請

期間:令和4年3月頃~遅くとも令和4年10月31日まで(予定)

交付申請は着工後、補助額以上の出来高に達したときに申請できるようになります。

その証明のために専用の「出来高確認書」が用意される予定になっています。 交付申請後、完了報告を待たずに補助金は順次交付されます。

④完了報告

完了報告の期間は以下の様に建物の規模などによって異なります。

戸建住宅:令和5年5月31日

共同住宅で階数が10階以下:令和6年2月15日

共同住宅で階数が11階以上:令和6年12月31日

交付申請後に交付された補助金は新築工事全体が完了報告の期間内に完了していないと返還しなければなりません。

この流れをまとめたのが下記の図になります。

こどもみらい住宅支援は住居者が同一の場合の申請は1度しかできません。

まとめ

  1. こどもみらい住宅支援は18歳未満の子供がいる世帯と入籍済みの夫婦のどちらかが39歳未満の世帯が対象になる
  2. 補助金の金額は住宅の省エネ性能の高さによって最大100万円交付される
  3. こどもみらい住宅支援を申請するには事業者登録、着工、交付申請、完了報告を既定の期限に行う必要がある
  4. 事業者登録を終えた事業者が交付申請、完了報告、補助金の受け取り、還元までを行う

2025年にはいよいよ住宅にも省エネ性能への適合義務が課せられ、その範囲は全ての規模の住宅に及びます。

こういった補助金を積極的に活用し、建築主と共により省エネ性能の高い住宅づくりに取組んでいきましょう。

私たちのところでは、省エネ計算はもちろんですが、その建物の用途や状況に合わせた省エネ性能向上のための検討や提案をお客様と一緒に進めることができますので、お気軽にお問い合わせください。

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