補助金・税金関連

【比較解説有】こどもエコすまいとこどもみらいの違い

2022年度の「こどもみらい住宅支援事業」に続いて、2023年度の省エネ支援事業に「こどもエコすまい支援事業」が先日閣議決定されました。

これまでの「こどもみらい住宅支援事業」と同様に、子育て世帯や若者夫婦世帯に向けた省エネ投資への支援事業で、ZEH住宅に100万円の補助金が支給されます。

「こどもエコすまい支援事業」は、ほとんど「こどもみらい住宅支援事業」を引き継ぐ形となっていますが、初めての方もいらっしゃると思いますので、申請の条件や流れ、提出期限など、ポイントを押さえながら見ていきましょう。

また、この記事では「こどもエコすまい支援事業」の中でも、新築の注文住宅と分譲住宅に焦点を当てて、解説をしています。

こどもエコすまいとこどもみらいの違いは1つだけ

こどもエコすまい支援事業とこどもみらい住宅支援事業との違いは、「補助金を取得可能な省エネ性能が1つに絞られた」という1点だけです。

これまでのこどもみらい住宅支援事業では、住宅の省エネ性能に応じて「ZEH住宅/100万円」「高い省エネ性能等を有する住宅/80万円」「一定の省エネ性能を有する住宅/60万円」の3つの補助金が用意されていました。

しかし、新しく始まるこどもエコすまい支援事業では「ZEH住宅/100万円」の1つに絞られました。

変わったのはこの1点だけですが、省エネ基準をクリアしていれば、よかったこどもみらい住宅支援事業に比べて、こどもエコすまい支援事業では、ZEH住宅の基準をクリアしなければ補助金がもらえなくなり、非常にハードルの高い補助金に変わったと言えます。

この背景には2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組みの中でも、非常に大きな意味を持つ、2025年の住宅を含めた全ての建物への省エネ適判導入があり、さらに2030年の省エネ基準引き上げによって、住宅の省エネ基準がZEHレベルになり、これをクリアしないと確認申請が下りなくなります。

カーボンニュートラル実現に向けた、こうした一連の法改正には、省エネ住宅を標準なものにだんだんとしていき、高い省エネ基準に対応するために、設計や施工の技術向上に加え、新しい素材や商品の開発を活性化させたいという思いがあると考えています。

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こどもエコすまいが受けられる子育て世帯と若者世帯の条件

こどもエコすまい支援事業は、こどもみらい住宅支援事業と同様に子育て世帯と若者世帯が支援事業の対象になります。

ここでいう、子育て世帯と若者世帯とは申請時点において18歳未満の子供がいる世帯を子育て世帯といい、同じく申請時点で夫婦のどちらかが、39歳以下である世帯を若者世帯としています。

また、18歳未満の子供というのは2004年4月2日以降に生まれた子で、若者世帯の39歳以下というのは1982年4月2日以降に生まれた人と定義されています。

子育て世帯や若者世帯が住宅の取得者になって、自分達が住むために、新たに発注する住宅の建築工事や新築の分譲住宅の購入を対象として補助金が支給されます。

新築とは、売買契約を結ぶ時点で、完了検査済証が発行されて1年以内の住宅で、人が住んだことのないものを言います。

ここでポイントになるのは、工事の請負契約が結ばれないものは補助金の対象にならないことと、分譲住宅の購入は、宅地建物取引業の免許を持った事業者からの購入に限られるということです。

また、こどもエコすまい支援事業の補助金を利用した、新築の注文住宅や分譲住宅の購入は1世帯1回までになります。

これは、こどもエコすまい支援事業の補助金をもらって、新築の注文住宅や分譲住宅を購入した人が、既に世帯の一員の中にいると利用できなくなりますのでご注意ください。
※申請時に住民票などの世帯構成を確認できる書類提出が求められます。

この辺りは前回のこどもみらい住宅支援事業と同じ内容になるので、すでにご存知の方も多いと思いますが、初めての方は大事なポイントになるのでしっかり覚えておきましょう。

こどもエコすまいで必要な住宅の条件

こどもエコすまい支援事業が住宅に設定している条件は全部で5つあります。

①ZEH相当の省エネ性能が証明できること

ZEH相当といっても、必ずしもZEHを取得しなければならないわけではなく、強化外皮基準にあたる外皮等級5に適合し、太陽光発電などの再生可能エネルギーを除いて、一次エネルギー消費量 等級6をクリアできていれば大丈夫です。

基準を満たしていることは第三者機関で発行される証明書で示す必要があります。

ZEHを含めると下記の証明書が利用できます。

ZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready、ZEH Oriented、2022年10月1日以降に申請をした認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅です。 認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅は2022年10月1日に省エネの取得基準が上がっていますので、それ以前に取得したものではこどもエコすまい支援事業の補助金をもらうことはできませんのでご注意ください。

省エネ基準がZEHレベルに強化される!長期優良住宅の制度改正  長期優良住宅認定制度の新しい認定基準が2022年10月1日に施行されます。  主な内容としては、省エネ基準の強化や、...

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②住戸の延べ床面積が50㎡以上

床面積は、壁、その他の区画の中心線でかこまれた部分の水平投影面積で、吹き抜けやバルコニー、メーターボックスの部分は除いて考えます。

住戸内に階段がある場合、階段下のトイレや収納等は面積に含めることができます。

③土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律に基づく土砂災害特別警戒区域に立地しないもの

土砂災害防止法に基づく土砂災害特別計画区域に立地する住宅は対象となりませんので、あらかじめ各自治体などのサイトなどで情報を確認しておきましょう。

④都市再生特別措置法第88条第5項の規定により、当該住宅に係る届出をしたものが同条第3項の規定による勧告に従わなかった旨の公表がされていないもの

立地を適正なものとするために行われる市町村長の勧告に従わなかった場合、その内容が市町村長によって公表されますが、そこに名前が出ていないことが条件に含まれます。

こどもエコすまいの流れと期限

ここまでの条件をクリアしたら、後は制度の流れに沿って、期日までに決められたことをこなしていきます。

大まかな流れとしては、事業者登録、契約、着工、補助金の交付申請、完了報告の5つです。

①事業者登録

2023年の1月中旬ごろに開設される事務局ホームページで、新規の事業者登録の受け付けが始まります。

登録期限は2023年11月30日ごろまでとされています。

すでに、こどもみらい住宅支援事業の時に事業者登録している事業者は、基本的にそのままこどもエコすまい支援事業へも引き継がれる形になっています。

※事業者登録の引継ぎなどに関する詳細は今後開設される事務局のホームページからの情報を待ちましょう。

②契約

対象の工事請負契約と売買契約はこどもエコすまい支援事業が閣議決定された2022年11月8日~2023年12月31日までに締結されたものになります。

この期間内の契約であれば、事業者登録前に行っても大丈夫です。

③着工

着工は事業者登録をする前に行ってしまうと、こどもエコすまい支援事業の対象外になってしまうため、注意が必要です。

こどもみらい住宅支援事業の時に事業者登録を済ませている事業者についても、事務局の開設日(2022年12月中旬予定)以降に着工する必要がありますので気を付けましょう。

④補助金の交付申請

こどもエコすまい支援事業でも、こどもみらい住宅支援事業の時と同様に事業者登録をしている事業者が補助金の交付申請を行います。

交付申請の期間は2023年3月下旬~2023年12月31日までです。

補助金の交付申請ができるようになるのは、補助額以上の工事が完了した時になります。

補助額以上の工事が完了しているかどうかは次の内容で確認します。

  1. 基礎工事(杭基礎の場合は杭工事)が完了している
  2. 建物価額 × 工事出来高(●%)≧戸当り補助額 × 住戸数(共同住宅の場合、申請しない住戸も含む)

この2つのいずれかを満たしている場合に補助額以上の工事が完了しているとみなされ、補助金の交付申請ができるようになります。

ここで注意が必要なのは、補助金の交付申請が締め切り日の2023年12月31日に近くなると支給される補助金が減額される可能性があるということです。

あらかじめ決められた予算が無くなり次第、こどもエコすまい支援事業も終了しますので、注意して進めるようにしましょう。

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⑤補助金の交付

補助金の交付申請が完了すると、2023年12月31日から2024年3月31日の間で順次補助金が事業者登録を行った事業者に交付されます。

補助金の交付を受けた事業者は住宅取得者に対して、全額還元する必要があります。

⑥完了報告

最後に完了報告をして終了です。

完了報告は以下の期限までに住宅の引渡しと入居が終わった後に提出する必要があります。

引渡しと入居後の完了報告期限

  • 戸建住宅・・・2024年7月31日
  • 10階以下の共同住宅・・・2025年4月30日
  • 11階以上の共同住宅・・・2026年2月28日

以上の期限までに完了報告が提出できない場合、こどもエコすまい支援事業の補助金は取り消され、交付済みの補助金については返還が必要です。

※返還には加算金が上乗せされることもありますので注意しましょう。

まとめ

  1. 対象者は子育て世帯と若者世帯
  2. 立地に関する条件をクリアしていること
  3. 事業者登録前に着工しないこと
  4. 補助金交付申請、完了申請を期日までに行うこと

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